• 暮らすように旅したい
プロローグ〜2004年9月
ソウルの街角
街角

 遅めの夏休みを取り、アユタヤ(タイ)か韓国のどちらかに行こうと思って航空券を調べたら、バンコク行きは思ったより安くなくしかもキャンセル待ちだというので、ソウル行きの航空券を購入しました。
 韓国は3月に済州島(チェジュド)に行きましたが、ソウルは初めてです。
ネットで見付けた比較的安価なノブレスホテルを予約し、今回も独り旅となりました。

地下鉄,携帯電話

 仁川(インチョン)空港に着いたのは良いのですが、予約しているホテルのある街までのバスはありませんから、適当な所までバスで行き地下鉄に乗る事にしました。
 ソウルの地下鉄は発達しており、東京と違って非常にわかりやすいので韓国が初めてでも全く問題ありません。
今回の旅行中の移動は全て地下鉄で済ませました。目的地まで行くのに片道900ウォン(約90円)程度で大抵の所へは行けます。日本に比べ安いのですが、フィリピンやタイならこの値段でタクシーに乗れるので私の感覚では海外旅行先としては物価が高いですね。
 車内では携帯電話で会話をする姿が良く見かけられます。当然ですが隣の人と会話をしているのと同じですから迷惑とは感じません。
 スマホが登場するずっと前、携帯電話の方式は多くの国がGSM(Global System for Mobile Communications)方式なのに韓国は一足早くCDMA(Command Divide Multiple Access)方式にしたため、互換性では日本同様世界的に孤立したのですが、サムソンからは魅力的な機種が多く発売されていて思わず欲しくなってしまいました。日本ではガラケーに30万画素程度のショボいカメラ付きが主流でしたが、韓国では携帯電話機能付のコンデジという製品も販売されていました。キャリア主導のつまんない日本製携帯電話はいずれなくなるなあとこの時から感じさせられました。

明洞でショッピング

 5号線から東大門運動場(トンデンモンスタジアム)で4号線に乗り換えて明洞(ミョンドン)に行きました。DVDショップが有ったので、今回の目的のひとつ韓国映画のDVD(집으로…と동감)を買いました(いずれも日本で売っています)。
シュリが65点,JSAが75点なら집으로…は85点という人がいる程の作品です。しかも主人公の少年以外、主役のお婆さんを含めすべて俳優ではなく一般の人というキャスティングで、韓国の田舎の雰囲気と共に良い味を出しています。日本映画の“いちばん美しい夏”(ジョン・ウイリアムズ監督)を思い出しますが、お婆さんが本物なだけにそれより高く評価します。
동감も大好きな作品で、大林宣彦の映画みたいですが韓国だからこその時代背景で成り立っている作品です。日本でもリメイクされましたが、そちらは見ていません。
 私が買い物している時はひとりの客もいなかったのですが、外に出てしばらくしたら日本人の集団が押し寄せ、冬ソナ関連のコーナに群がっていました。DVDを購入するときリージョンコードを確認しているのだろうか?私は確認しませんけど。

 その並びの眼鏡店に入りフレームを見ているとすぐ店員が声をかけてきます。私の眼鏡も10年近く前に購入したものなので、安くて良い眼鏡が有れば作ろうと思っていました。やはり韓国ブランドの方が安くチタンフレームでレンズが小さく今人気ですよというCEマーク付のフレームにしました.眼鏡が仕上がるまで1時間半程かかるというので昼食を食べに街をぶらつきました。

野菜ラーメントッポキ入りとおでん
野菜ラーメントッポキ入りとおでん

 野菜ラーメントッポキ入りとおでんを食べ、喫茶店でアイスコーヒーを飲み、眼鏡店に戻ると先程の店員がすぐ来て眼鏡の調整をしてくれました。
 店員は買い物の記念にとペ・ヨンジュのアクセサリーやらキーホルダーや絵葉書をくれました。
“奥様やお友達にあげると喜ばれますよ。”
“うーん,誰にあげよう...”
 明洞は渋谷や新宿みたいな街ですね。

龍山
龍山駅からの風景
龍山駅からの風景

 地下鉄の券売機は1,000ウォン紙幣とコインが使えますが、あいにく1,000ウォン札も十分なコインも切れていたので窓口で「ヨンサン」と言ったら「ヨン様?」と聞き返され、「ヨンサン、ヨンサン」と何度か言うと「ああ、ヨンサーンね」と言われました。イントネーションは実際に会話しないとわからないですね。
 ソウルステーションで1号線に乗り換え、龍山(ヨンサン)に降りました。知ってる人はみんな知っているマニアの街、韓国の秋葉原です。駅から見える大きなビルにはガンダムの垂れ幕、それ系のエリアではそれ系の人達が徘徊していました(日本と同じですね)。
 ほぼ一日ぶらつきましたが、ここよりもMBKやITモールのあるバンコクの方が個人的には合ってるかな。
 駅舎は凄く立派で大きなショッピングモールが隣接されています。

梨泰院

 5号線から青丘(チョング)で6号線に乗り換えて梨泰院(イテウォン)に行きました。外国人観光客が多く歩く通りをぶらついていると、大きな声で“完璧なコピー品、安いですよー、かばんに時計!”と声を張り上げている店があったり、観光客が近づくと商品を覆っている布をめくってコピー品を見せる店が並んでました。カブトガニを出す料理店もありました。

梨泰院の街角
梨泰院の街角
梨泰院の街角
梨泰院の街角
鐘閣

 梨泰院から薬水(ヤクス)で3号線に乗り換え、鐘路3街(チョンロサムガ)で1号線に乗り換え鐘閣(チョンガク)に行きました。
 駅の両側を隈無く歩き回り、韓国の芸術と文化とコジャレた喫茶店と多くの日本人観光客を見かけました。
 ちょっと学生時代の神田やお茶の水を思い出しましたが、独りで歩くにはつまらないかも(カップルだらけで)。

ノブレスホテル

 今回泊まったホテルは日本のホテルのサービスは世界一だからと、社長自ら日本のホテルを研究して設計したそうです。確かに安い割には大きな浴槽にジャグジーがあったり、ボディシャワー&スチームサウナまであり、部屋から浴室内が丸見えです。研究するホテルが違ったんじゃないの?でも家族連れのお客さんが宿泊していたり、至って普通のホテルです。今回、ロケーションと浴槽でこのホテルを選びました。

食事

 韓国の人は独りで夕食を食べる習慣があまり無いそうで、どこの店もグループ客でいっぱいでした。つまり独りでは店に入り辛かったのです。メニューも2人前からというのが多く、以外と食事に困りました。
 外人が独りで店に入ると注目されます。しかも言葉通じないし、たまたま入った焼き肉屋のおばさんが、持参した指差し会話帳を興味深く見て、これは無い、これはあると相手してくれました。
 ホテル近くの明るく小さな店では、ラーメン2,500ウォン(約250円)、キムパブ2,000ウォン(約200円)でした。若い夫婦ふたりで経営している店で(チェーン店ですけど)、壁一面にお客さんのコメントを書いた付箋が貼り付けてありました。私も自分の名刺を貼ってきました。この店は独りでも落ち着ける店で、滞在中に2回行きました。

エピローグ

 今回はソウルの主要エリアをマッピングすることに費やした旅行でした。
数年後、職場の仲間を連れて、再度訪韓することになります。


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